面影と秋の京都「もみじの永観堂」




いよいよ12月。

今年も締めくくりの1ヶ月。




寒い冬の始まりですが、

小春日和のように暖かく晴れた11月末の日。




福井でこんな陽気はめったにない!

(行き先は天気が良くても、時雨ていると出かけようという気が起きないので(^_^;) )





そうだ、京都に行こう。

CMのフレーズではないけれど

思い立って、マリエさんとふたり出かけました。





794年に都を移してから、約1200年。

いつ、どこに行っても観光客で賑わう都市。




約65年前、この街に住み

”おばんざい”(一般的には”お惣菜”)の店を出していた父。




その場所がどこだったのか。

今は引っ越したけれど、

当時、京都に住んでいた伯母が教えてくれるという。




懐かしい父の面影を垣間見れるようで、

陽気の中、じっとしていられなかった。




京都駅に降り立つと、相も変らぬ観光客の多さ。

だいぶ落葉したというものの、

まだまだ紅葉・黄葉が美しい頃。やはり混雑しています。




到着ホームを上がり、中央口に向かう途中の「おみやげ街道」で、

着いた早々・・・






京都駅140周年、京都駅ビル20周年記念。

アニバーサリーの京都駅ベア。





TDSのダッフィーのぬいぐるみバッジのようなマスコットもありました。




撮影の許可をもらいつつ尋ねると

「11月より販売を始め、人気で追加追加と発注をかけていましたけど、

もう現在残っているだけになってしまいました」とのこと。




この駅舎になって早や、20年?!

年に何度か来ていたものの、

前はどんなんだったっけ?と考えている間に、

すでにベアの顔選びを始めているマリエさん。




着いてすぐにもう、お土産?!

これ持ってずっと歩くの?なんて思いつつも

愛くるしい魅力には勝てず(^-^;




ハイ、ようこそ我が家へ♡





駅直結の伊勢丹入り口で伯母たちと待ち合わせ。





京都駅構内にある京都劇場

京やさい料理 接方来(せっぽうらい)で昼食の後、

「四条大宮付近に市場があったと思うのよ」




タクシーに乗り、

運転手さんに昔の市場を知らないか尋ねると、

四条西洞院通で

「たぶんこの辺にあったと思いますよ、今はビルになってますが」






京染会館? 確かに1Fにスーパーがあるけれど、ここ?

入ってみると、普通のスーパー。






聖護院大かぶ 100円?

シャインマスカットが高い!

全然関係ないことに驚き。




いやいや、そんなことより市場!

とかく65年以上も前のこと。

様変わりした街並みから辿るのは非常に困難で。




時間を割いて、ここまで案内してくれただけで感謝です。

京都にお住まいでも、四条大宮辺りに市場があったかなど、

知っている方は、もういないだろうな。




「ずっと自転車で走ったもんだ」と語る姿が浮かぶ。

亡くなる前に一緒に京都に来ていたのに、

どうしてその時、もっと話を聞いておかなかったのだろうと後悔しきり。




ふと見ると道の反対側に和菓子店があった。





看板に「昭和二年創業」とある。

父の生まれた年だったことが、何やら不思議な縁。



画像はお借りしました。




東山にある老舗料亭として有名な「菊乃井」が

2017年4月にオープンさせたカフェ

「無碍山房 Salon de Muge

(むげさんぼう サロン・ド・ムゲ)」に行こうと向かっていたところ、




せっかく紅葉の美しい時期に来たのだから、

どこかゆっくりお寺など見てみたいね、となり。

女心と秋の空。すぐ目的地を変えました。

(ちなみにタカコさんは「男心は汽車の窓やわ」とよく言う)





サロンド無碍の抹茶パフェや秋のパフェ(1,300円)は、また次の機会に。

カフェタイムは14:45~18:00。







「この近くなら、永観堂さんがええわ。

みかえり阿弥陀様に会うてこな。」




聖衆来迎山 無量寿院 禅林寺

永観律師にちなみ、通称 ”永観堂”

古来より「もみじの永観堂」と言われている名所です。





寺前の道は広くないので交通整理が必要なほどの混雑ぶり。





11月7日(火) ~12月6日(水)まで、秋の特別寺宝展が開かれています。





受付を入るとすぐ数珠やお守り授与所があり。




ふと見ると、すでにマリエさんの姿。

何やら、いろいろ話を聞いている様子。

尋ねると「仏手柑飴」




インド原産の柑橘類で、

仏様の手に見えることから、そう呼び名が付いたんだとか。

普段はレプリカが置いてあるそうですが、

この日は、たまたま実ったという本物の仏手柑が置いてありました。





その隣には、三鈷の松。

20cm以上もある、長い松の葉です。





普通の松の葉は2本ですが、こちらは3本。

御影堂の横にある、めずらしい松の古木。




先が3つに分かれている仏具、三鈷杵にたとえられ、

この名が付いたそうです。

3本は「智慧」「慈悲」「真心」を表しているのだとか。




お財布に入れたり、持っていると福を授かるという事で、

おひとり様、ひとつずつ、ご自由にお持ち帰りくださいとのことで、

マリエさんが戴いてきてくれました。




手の体温で温めて柔らかくすると、折れずにクルッと丸められるようで、

持ちやすくなるみたいですよ。





本当に燃えるような赤!

これほどの紅葉は50数年生きてきて、初めて見ました。

まるで世界中を自分の色で染めようとしてるかのよう。





黄、橙、赤へのグラデーション。

自然の中に、これほどの鮮やかさが存在することに

ただただ、驚いてしまった。





秋といえば冬に向かい寂し気。

特に冬の日本海側は日も差さない暗い日が多く、あまり好きではなかった。




どちらかと言えば、儚げながら可憐に咲く桜の季節。

冬が終わり、春を待つ風情のほうが好きでしたが、




数種あるもみじが競い合っているように力強く、

生命感溢れる美しさ!

寒い冬に立ち向かうために葉を落とし、生きようとする姿に魅了されてしまった。




文化財はもちろん撮影禁止。

來迎図や像など、貴重な数々の寺宝を見学。

金を用いた繊細な作が、一種、西洋画の描写と共通点もあるように感じる。





沈みゆく太陽まで、紅葉しているかのように、

濃く鮮やかに見える。

そろそろと、紅葉だけでなく夕焼け色にも染まってきました。





木の床は冷たく、足もひんやりしてきた。

近くにいた青年が、

「足、冷てぇ~」と言っていたので、私だけではなかったんだなと(^_^;)




この上に見えるところが阿弥陀堂。

ありがたいことに、エレベーターが設置されています。





この階段を上ってくる方もいらっしゃいますが、

私は遠慮。




みかえり阿弥陀様

少し首をかしげて、穏やかに振り向いているそのお姿は、

・遅れる者を待つ姿勢

・思いやり深く周りを見つめる姿勢

・正しく前へ進む姿勢 を表しているのだとか。



正面からも、横からも拝見することが出来ます。




『目で見る。そして、こころで観る仏の慈しみ』 

真正面からおびただしい人々の心を濃く受けとめても、

なお正面にまわれない人びとのことを案じて、

横をみかえらずにはいられない阿弥陀仏のみ心。







極彩色の装飾が施されている阿弥陀堂。

階段を下りて元来たところへ。





最近は華やかな着物姿の方も増えてきましたね。

メリットもあるそうなので、

なかなか素敵かもしれません。




甘酒や、おぜんざいなどを戴くことが出来ます。

こういったところでのんびり温かいものを戴くと、ほっこりしますね。




閉門間際のこの頃には、すっかり日も落ちてきました。





赤いもみじに彩られた、

京都市内を一望できるという多宝塔。





もう少し時間があれば

もっとじっくり見学できたろうにと思いつつ、

ここに来れたことだけでも幸せに思う。





午後5時。

門を出ると、夜間拝観に並ぶ人々。




正面に向かい、右に並ぶは夜間拝観のチケットを持って入門を待つ方々。

左側に並ぶのはチケットを求めて並ぶ方々なんだとか。




そこに観光バスまで、入ってくる。

ふぅ~!すごい人混み!さすが「もみじの永観堂」

もちろん、一番混んでいた頃に比べると少ないのだろうけど。




何処かへ行くというと「混んでるかな?」という私に、

伯母は「せやけど、観光地に人が少ないのも寂しいえ」と言っていた。

うん、ごもっとも。




永観堂のHPを見ると、散り始めたものの、

まだ綺麗に見られるそうですよ。




お出かけになられるという方は、

是非、見どころなどお調べになってください。

あるいはチケットと一緒にもらう栞を拝観前にご覧になるとか。

(これ見てない!って、後でなるもので。)




今日から12月。

冷たい霰が降る夜。




あの日の京都は10月並みの気温。

つい3日前のこととは思えない。

時間と気温の感覚には、まだまだ振り回されそう(^_^;)




【追記】

65年ほど前、四条大宮周辺の市場をご存知の方がいらしたらなら、

コメントいただけたら嬉しいです!





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とある街角の小さな宝石屋RIVAMARE アラカンマムの日々つれづれ

天然石アクセサリー とある街角の小さな宝石屋RIVAMARE(リーヴァマーレ)です。天然石のこと、日常のこと、大好きなスイーツことなど徒然に綴っています。 2019年5月、令和になってすぐに生まれたナツキくんの成長日記も。 日々いそがしく過ごしつつ楽しいことを見つけていきたいアラカン店主でございます。

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