「この夏、世界の宝に触れに行く」東京藝術大学スーパークローン文化財展 福井県立美術館
”この夏、世界の宝に触れに行く”
福井新聞創刊120周年記念
『東京藝術大学スーパークローン文化財展』
開催期間も残り少なくなり、やっと出かけてきた午後。
バーミヤン、敦煌、法隆寺からゴッホまで
《スーパークローン文化財》は、東京藝術大学で開発された超・高精細な文化財の再現作品。
今では見られなくなってしまったものを再現したらしい。
G7伊勢志摩サミットでも展示されて各首脳もご覧になられた様子。
外から見ると薄暗い館内
普段の美術館なら明るいエントランスに入って行くと
打って変わって正面に現れたのは
照明の中に浮かぶ「釈迦三尊像」と
火災により焼損した「法隆寺金堂壁画」
動画・フラッシュ撮影は禁止ですが
ほとんどの作品は、どんどん触れて写真もOKです!と。
通常とは全く逆のことに、初めは館員の方も違和感を感じたらしいけれど。
来館者が楽しそうに触ったり写真を撮るのを見ていると
ちょっと嬉しく思えてきたとか。
すりすり。
本物に触れたことはもちろんありませんが、
カンカンと金属の触感が本物っぽい!
『東京藝術大学が持つ技術を活用し、法隆寺や文化庁の許可を得て、本物の釈迦三尊像から原型を作成。
それをもとに高岡市の伝統工芸である銅器鋳造の職人たちが江戸時代から続く技を駆使して完成させた。』
前に立つと「手を合わせたくなる」という気持ちもわかる。
3D計測して完成した釈迦三尊像の型
照明が入り、まるでクリスタルのように輝いてます。
つい、手のひらに手を重ねたくなる。
お釈迦様の手には水かきがあるらしい
救いを求める方をもらさず救うためだとか。
そんなところも忠実に再現されていました。
「シルクロード 敦煌」
砂漠の大画廊といわれ
保存のため一般公開が困難な「敦煌莫高窟第57窟」が原寸大で再現。
朝昼晩と色が変わる光の様子も再現。
壁の材料は実際の敦煌の土を使用しているとはスゴイ!
触れていると新たな感動も湧いてくる。
「2001年に爆破されたバーミヤン東大仏」
頭の上部分、一緒に爆風で破壊された天井壁画を再現
模型のそばに大きさを比較するためのフィギュア。
天井画 天翔る太陽神
(福井新聞Instagramより)
もし、東大仏の上に立てていたなら
こんな風景が広がっていたのかという映像がスクリーンに映し出されています。
葛飾北斎や歌川広重、 喜多川歌麿など人気絵師の浮世絵も。
艶やかな浮世絵のそれぞれに絵のイメージの香り。
う~ん、いい匂い。
麝香や伽羅、桂皮など
爽やかな碧を想像させる香りや、お姉さんの色艶を連想させる香り。
お気に入りの香りと絵はこれ、 歌川広重「浅草田甫酉の町詣」
スッキリした匂いだったような
香りを表現するのは難しい。
白い猫は何を眺めているのやら。
有名なゴッホの自画像。
波のような水色の油彩の流れに触れてみる。
再現された歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」と
ゴッホが模写した絵画を再現。
色の鮮やかさの違いが印象的。
ゴッホの目にはこういうふうに映ったのか
それとも自身の感性を映したのかな、と。
「戦争やテロで失われた文化財や門外不出の芸術品など〝人類の宝〟を素材や質感に至るまで再現。
マネやゴッホの世界的な名画、秘蔵の日本の浮世絵まで、実物を鑑賞することが難しい作品たちがスーパークローンとして甦ります。」
美術館には時折足を運んでいるものの
「クローンとはなぁ」と、何となく二の足を踏んでいた私。
これはこれと納得した上でなら、また違った楽しみ方もあるもんだ。
何より、一瞬でも世界に飛び出したような気分がうれしい。
白い猫の浮世絵のハガキをお土産に。
ハガキに貼る切手をマリエさんに買って来てと頼むと、初めて行ったという小さな郵便局。
「動物シリーズ 第2集」
ふみの日(7月23日)の切手と、これしかなく。
「可愛くないなぁ」とか思いながらも ”ふみの日” は過ぎてるし。
仕方ないかと購入した動物シリーズ。
「なんだこれ?」と調べてみるとこれがまた
江戸時代の浮世絵師・鍬形蕙斎(1764-1824)の「鳥獣略画式」
「鳥獣略画式」は、さまざまな動物たちが簡単な描線によって生き生きと描かれており、
その画風は葛飾北斎にも影響を与えたそうな。
なんというか
浮世絵のハガキを買い、そのハガキ用の切手を買えばこれまた浮世絵だったという
不思議な引きの強さは、さすが!マリエさん。
人気であちこちで完売している代物だとか。
「ふ~む」
サトシくんとお留守番をしていてくれた、なっちゃん。
今日はちょうど3ヶ月と0日。
首の座りはサトシくんのトレーニングでこんな感じ。
もうちょっと・・・かな?
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